会社内の管理業務の1つに「財務」がありますが、経理とは違った業務を担当します。
たとえば企業が成長するためにどうすればよいか戦略を立てることや、資金計画、お金の管理などを担当することになります。
そこで、財務とはどのような仕事や業務なのか、経理とは何が違うのか簡単に解説していきます。
財務とは
「財務」とは将来を見据えてお金を管理することであり、たとえば会社経営において将来必要なお金の見積りや、そのお金の調達計画を立てて実際に調達し、調達したお金を管理することです。
会社の将来像を描いた上で全体を見据えなければならず、経営の根幹に関わる重要なポストといえます。
現場との距離があまり近いといえない仕事ですが、たとえば新商品開発において必要な資金を計算し、そのお金を自己資金で補うのか、それと銀行から融資を受けて調達するのかなど効率的な調達方法を検討します。
新商品を開発するためにどのくらいのお金がかかるのか計算し、資金の調達後の管理も財務が行います。
財務が担当する業務
財務が担当する業務は、主に次に挙げる5つです。
①財務戦略を検討・立案すること
②予算を編成・管理すること
③資金の調達
④余剰資金・資産の運用
⑤IR・監査対応など
財務には会社全体を見た適切な判断が求められ、資金ショートを起こさないための重要なポジションといえます。
財務と経理の違い
財務の仕事は経理や会計と混同されがちですが、実際には異なります。
経理や会計の場合、すでに発生している取引によるお金の管理ですが、財務は将来必要になるお金の管理を行います。
また、経理では毎日のお金を流出入の管理をすることになり、請求書や伝票の作成・入力・処理など、いずれもすでに発生した取引によるお金の流れを管理します。
それに対し財務では、将来使うお金の計画を立てなければならず、経理の時系列が過去なら、財務は未来を時系列とした業務です。
財務と会計の違い
会計は日々のお金や資産を管理することが仕事ですが、財務は将来のお金の計画を立てて実行することであり、やはり時間軸が異なります。
また、会計はお金だけでなく物品も管理することになるため、建物・備品・設備などの資産全般を管理していくことが必要です。
経理はお金の出入りを管理することになるため、わざわざ経理とは別に会計のみ独立した部署を設けることはあまり多くなく、経理が会計を兼ねて行うことがほとんどといえます。