定時株主総会とは、事業年度終了ごとに一定時期に招集しなければならない株主総会です。
会社法でも、株式会社の適切な運営に向けて、1年に1回は必ず開催されることが必要とされています。
多くの会社では、1事業年度は1年間であることが多いものの、半年の場合は半年に1度の定時総会を招集・開催します。
することになります。
そこで、定時株主総会について、招集時期や臨時株主総会との違いなど簡単に解説します。
定時株主総会とは
「定時株主総会」とは、毎事業年度終了後に開催される株主総会です。
多くは1年1度、決算後3か月以内にすべての役員がそろった状態で開催されます。
主に以下に関する報告や質疑応答を行います。
報告事項の報告
決議事項の決議
報告事項と決議事項に関する質疑応答
当期事業年度の決算報告や承認、事業報告の内容の報告や剰余金の配当などに関することが主な内容となります。
また、株主総会で役員が任期満了となる場合には、役員選任や定款変更なども議題に盛り込まれます。
定時株主総会の招集時期
株式会社の定時株主総会は、事業年度ごとの終了後一定時期に招集しなければならないとされています。
ただし会社法では、事業年度の終了後3か月以内に必ず定時株主総会を開かなければならないとされているわけでなく、原則、株主総会の2週間前までに招集通知を発すれば問題ありません。
基準日を定めた場合は、基準日の2週間前までに基準日と権利行使の内容を公告することが必要とされていますが、定款に基準日や権利行使できる内容の定めがあれば公告も不要です。
臨時株主総会との違い
「臨時株主総会」は、定時株主総会以外で臨時に開催する株主総会です。
たとえば定款変更や資本金増額など、緊急で開催が必要になったときの対応とされることが多いといえますが、開催理由には以下なども含まれます。
・取締役欠員による補充役員選任
・事業目的追加による定款変更
・非公開会社で急遽第三者割当増資する場合や新株予約権を発行する場合
定時株主総会と臨時株主総会の招集手続や決議方法は、特に違いはありません。
招集時期と付議事項については異なる部分があります。
会社法の施行前は、臨時株主総会で計算書類の承認・剰余金の配当決定は認められていませんでした。
しかし会社法施行により、最終事業年度直後の事業年度に属する臨時決算日の財産状況把握のために、臨時株主総会で臨時計算書類を承認することができるようになっています。
また、臨時株主総会決議で事業年度中は、何度でも剰余金配当を実施することも可能です。