予算管理と期首に立てた計画と期末の実績について分析することです。企業は予算が達成できたのか、実際の活動と業績などを分析していくことが必要になります。
この分析結果によって現場にフィードバックし、今後経営していく上での戦略や活動を修正していくための一連の活動が予算管理です。
しかし予算管理を行っていきたいけれど、どの部分に注意して行えば良いかわからないという経営者もいるかもしれません。
確実に予算管理を実施するには?
確実に予算管理を行うためには、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書、それぞれの相互関係を理解し、経営計画、業務フロー設計、業績評価管理会計、責任会計といった部分で高度な知識とノウハウが必要になります。
しかしこれらの知識が完璧でなくても、ある程度ポイントを押さえることで予算管理を実践することができます。
まずは予算の目的を明確化することから
予算の目的を決める場合、例えば目標利益を達成するための売上の最低目標、諸経費の上限などの設定が必要です。
そして目標達成するために、どのようにすれば目標が達成できるか、目的を達成するための資金に不足は生じないかを考えましょう。
責任の所在を明確にしておく
経営者の戦略は従業員に予算作成過程で伝えることが必要となりますが、その際にどこまで責任を誰に持たせるのか、自由に使える金額なども伝えておくことが必要です。
最終的にその目標と実績の分析を行いますが、責任者が予算に対しての責任を果たせたかについても評価しましょう。
予算の作成する手順とは?
予算を作成する場合、まず部門別(もしくは責任者別)の損益計算書を作成すると良いでしょう。部門別損益計算書はそれぞれの責任者が管理可能な金額を割り当てていくことが必要です。
計上されている経費はそれぞれの責任者が割り当てられた経費科目の中で自由に使うことができる金額の上限です。
使うことができる経費科目を特定しないのなら予備費としましょう。売上など収益はそれぞれの責任者が負う下限でありノルマと考えましょう。
部門別損益計算書を修正しながら予算を決める
そしてそれぞれの責任者が新しい年度の行動計画を立て、金額にするといくらになるか考慮しながら部門別損益計算書を修正していきます。
部門別損益計算書を合算し、会社全体の損益計算書として目標利益や資金繰りを考慮しながら修正依頼するといった作業を繰り返し確定していきます。
この作業によって予算を出しますが、予算に対する実績が出た場合に差異を確認し、なぜ差が生じたのかの原因を突き止め改善できる点などを分析しましょう。
経営する上で予算管理を上手く行うには?
予算管理で効果を発揮するためには目的意識を十分に持つことが必要です。予算が達成できた場合には部門ごとの責任者などに賞与が支給されること、昇給・昇格に関係することにするとモチベーションも向上できるでしょう。