計画的な経営を推進するための経営方針書とは?

企業経営情報

中小企業が厳しい経営環境の中で生き抜き、目標とする成果を収めて確実に発展していくためには経営計画が必要だと言えます。
具体的に目標を数値化し、人、モノ、カネという3つの経営資源の調達と配備について、しっかりと計画していくことが必要です。

経営方針書は目標達成の手順書
社員の価値観は基本的に同じではないため、経営方針を掲げたとしても社員にしっかりと説明し続けて浸透させていかなければ意味がありません。定期的に全社員で経営方針書を作成しながら、内容を説明していくことも必要になります。

・経営方針は必ず文書化すること
例えばSNSなどのツールを利用して業務的に経営方針を社員に伝えた場合、順を追うごとにニュアンスが異なって末端の社員には全く違った捉え方で伝わっている可能性があります。
そのため同じ経営方針をそれぞれの社員に伝えるために、必ず文書化した上で経営者の考え方を正しく伝えることが必要です。

経営方針書の内容は?
経営方針というとスローガンばかりを記してしまいがちになるでしょうが、必要なのは現在の会社の状況や今後どのように対応していこうとしているかなどです。
仮に新市場へ開拓することを目標とするなら、なぜその目標を持つことになったのかなどを社員にも理解してもらうことが必要です。

・具体的な目標を確認できるように
新製品の開発はいつまでに終え販売し、いくら売り上げるのかなど具体的な目標となる数値も記したほうが良いでしょう。
さらに新製品開発が成功した場合とできなかった場合について、会社はどのような状況に置かれ社員の収入などにどのように影響するのかなども盛り込むとイメージしやすくなります。

・社員がイメージしやすいように
経営方針を全社員に配布しても読むかどうかわかりませんが、新製品開発に失敗すれば数年後に数人リストラする必要性が高まるといった内容が記載されていれば、自身の身にも大きく影響するため社員も経営方針に注目するようになります。

会議は経営方針をもとに進行させること
定例的に各部署が開く会議には、全社員が経営方針を持参して出席するようにして、その方針書に沿って議事を進行させていきましょう。
業務の遅れや目標達成ができていないことなど、方針書に記載されている予定と照合しながら検討することが大切です。

社員が一丸となって目標達成できるように
社員全員が経営方針に触れる機会を多く持つことにより、危機感や使命感を持ちながら仕事をする社員も増えます。
そのような意識が社員に浸透しなければ、直接関係のない部門の社員は事業を軽く見てしまい、それによって担当する部門の社員はモチベーションが低下する可能性もあります。
具体的な目標をスローガンにして、企業が計画的に経営を推進していけるように経営方針書を目標達成に活用しましょう。