実質値上げとは?実施することにより消費者が起こすと考えられる行動とは

企業経営情報

「実質値上げ」とは、価格はどのままで量やサイズが抑えられることであり、同じ量当たりの値段が高くなっている状態です。

企業側の立場になれば、価格そのものを上げない努力はしたものの、実質値上げしなければならなくなってしまったとも考えられますが、それにより消費者が起こすと考えられる行動もあります。

そこで、実質値上げとは何なのか、行われる理由や消費者が起こすと考えられる行動について解説していきます。

実質値上げとは

「実質値上げ」とは、価格はそのままで量を減らすことです。

ステルス値上げといわれる値上げであり、値段は据え置きのままでも内容量が減ってしまうと、たとえば1グラムあたりの単価は増えることになり、実質値上げされたことになります。

消費者に気がつかれないように値上げすることともいえるでしょう。

実質値上げの実施が検討される理由

実質値上げの実施が検討されるのは、企業側に次のような事情があるからといえます。

・円安が進んだことで原材料費が高騰した

・値段より量で調整することにより消費者離れを防ぎたい

・世帯人員が減少している

・値上げしなければ賃上げすることもできない

実質値上げにより考えられる消費者の行動

実質値上げがあると、消費者は家計を圧迫されることに懸念を感じ、次のような対策を行うこととなりますので、会社経営に影響はないか確認しておきましょう。

・同じ商品を単価で比較する

・円以外でお金を保有する

・資産はお金以外のモノで保有する

それぞれ説明していきます。

同じ商品を単価で比較する

実質値上げに対する直接的な対策は、買い物するときに値段ではなく単価で比較することです。

商品の価格は「単価×数量」ですから、単価は「価格/数量」で計算できます。また、商品ではなくサービスであれば、「料金/時間」で時間単価を比較しても良いでしょう。

このように単価で比較すれば、内容量を減らして実質値上げされていても気付くことができ、よりお得な商品を探すことができます。

円以外でお金を保有する

物価上昇で円が下がると、相対して外貨の価値は上がります。

そのため円ではなく、外貨建て資産を保有する人が増えると考えられます。

たとえば外貨預金は、円預金よりも金利が高い傾向にあり、預入時より円安が進めば円で引き出すときに利益が発生します。

しかし預入時より円高が進んでしまうと、元本割れしてしまうリスクがあるため、円に換金せず海外旅行にいったときなどに外貨のまま使うこと損失は発生しません。

資産はお金以外のモノで保有する

実質値上げは物価上昇を意味するインフレを示し、お金の価値を減少させます。

現金として保有せず、他の資産に変えて運用することを検討する人も増えると考えられるでしょう。