火災事例で知る火元の責賠償責任の重さ

企業を取巻く危険

会社の経営者としては、自分の倉庫・工場が火事になった場合、財産の損失だけでなく近隣への賠償責任や、取引先との信頼関係が悪くなったり、風評被害が起きたりします。経営者のリスクとしては回避したいものです。では、どのようにしらいいか過去の事例も含めて検証してみましょう。

■火災リスク事例を知る

最近会った大規模火災の事例1年半前にあったアクスルの大規模火災はまだ耳新しく残っていることだろうと思います。埼玉県三芳町ある事務用品の通信販売の倉庫で、2017年2月16日に出火して2月28日までの鎮火までに、何と13日もかかり大規模災害の恐ろしさを物語っています。

最初の通報は、従業員から「倉庫内で段ボールが燃えている」と119番通報。当初、消防署の発表では、2~3日たっても鎮火の目どが立たないとの発表でした。負傷者2名ですんだのが不幸中の幸いでしたが、この火災で損害額が100億円以上になったと発表されています。火災保険などから約46億円の保険金が支払われたとのことです。

■倉庫・工場火災のリスク

工場や倉庫火災では、一般の住宅の火災とは比べ物にならないような被害が甚大になることがあります。それはなぜかというと、工場内や倉庫には燃えやすい化学製品があることが要因です。

しかし倉庫火災での建物や倉庫内の製品、操業生産停止などの損失のほかに化学製品から出る有害な煙などで近隣住民の避難命令がでたほどです。そのため家屋などの有害物質の除去費用などの損害賠償も莫大になることが予想されます。

■火災になってもすぐに駆け付けてくれる法人危機監理サービスの利用

レスキューナウ危機管理情報センター(24時間365日、ノンストップで危機を監視。災害やライフラインなどの危機管理情報をアラートメール機能でリアルタイムに配信します。

大規模災害発生後、60分~120分で危機発生をメールでお知らせ。迅速な初動対応が実現します。

■倉庫・工場火災のリスクに備えよう

一般的に火災保険には、火災保険単体で契約する場合もありますが、その他に総合事業保険なるものがあり業務災害、雇用リスク、賠償責任、財産の4つリスクに備えた保険に加入するのがベストだと思います。

■火災予防の対策

1・工場の防火対策を進めていく上で消防法の規定を厳守すること
2・出火のリスクがある箇所の点検と改善などを行い、防火対策を独自で行う
3・従業員の防火に対する意識を向上させる

■まとめ

特に化学工場や生産工場だと火災事故で失うものは、あまりにも大きなものとなることでしょう。尊い人命がなくなることや貴重な工場の機械や設備などの財産等がなくなるばかりでなく、一旦大規模な火災が起こると、近隣住民への損害賠償や生産停止に追い込まれてしまいます。こうなると損失や取引先からの信頼や従業員などのモチベーション維持が難しくなることなどから、一言ではことでは言い表せない大損害を被る結果となるのは間違いありません。