物価上昇を意味する「インフレーション」による影響とは?

企業を取巻く危険

「インフレーション」とは物価上昇のことですが、モノの値段が上がることは悪いことばかりではありません。

確かに商品購入の際にこれまでよりも多くお金を支払うことが必要になりますが、インフレーションにより円安になれば、輸出業などは業績が上がる可能性もあるからです。

そこで、インフレーションとはどのような状況のことなのか、そのメリット・デメリットや、さらにインフレが進むことで起きるハイパーインフレーションについて解説していきます。

インフレーションとは

「インフレーション」とは、モノの値段が全体的に上がることで、お金の価値が下がることです。

たとえば1本100円だった缶ジュースの値段が200円になれば、同じジュースを購入するためにお金は倍支払うことになり、お金の価値は2分の1に減少します。

インフレーションになるとどのような影響があるのか、次の2つから説明していきます。

・インフレーションのメリット

・インフレーションのデメリット

インフレーションのメリット

日本でインフレーションになると、円の価値が下がってしまいます。

円安になれば輸出業は業績が上がり、外国観光客もモノを安く購入できるため、日本に多く訪れるようになります。

インフレーションのデメリット

日本がインフレーションになると、輸入品や海外旅行の費用は高くなってしまいます。

また、海外に旅行にいったときに、現地で買い物するとき多く支払わなければならないことがデメリットです。

ハイパーインフレーションとは

インフレーションが進みすぎた状態が「ハイパーインフレーション」で、過度に物価が上昇する現象のことです。

通貨は信用を失い、物価上昇が止まりません。

国際会計基準の定めでは、ハイパーインフレーションと判断するときの要件として、3年間累積100%以上の物価上昇としています。

ハイパーインフレーションが起きる要因として、次のことが挙げられます。

・市場経済に向けた経済改革

・大統領選挙をめぐる混乱

・過度な紙幣発行

・戦争後に敗戦し多額の賠償金が発生

インフレーションを想定した対策

インフレーションを事前に想定し、対策を立てるのなら円をドルなどの外貨に替えておくことも検討しましょう。

また、金やプラチナなどの現物資産なら、価格変動が少ないため安定資産を保有できます。

インフレや物価上昇のタイミングがいつ訪れても困ることのないように、資産を守る対策は立てておくことが必要です。