個人年金保険料控除とは?そのメリットとデメリットとは

経済

個人年金保険料控除とは支払った保険料に応じて一定金額が所得から控除され住民税や所得税から控除される制度を言います。個人年金保険料控除に該当する契約と個人年金のメリット、デメリットなどを見ていきましょう。

【個人年金保険料控除に該当するもの】

全ての個人年金が該当する訳ではありません。以下のようなものが該当されます。

・個人年金保険料税制適格特約が付加されている必要があります。これがないと一般の生命保険料控除はできますが個人年金保険料の控除には適用されません。

・年金受取人が契約者または配偶者であること

・年金受取人は被保険者と同一人物であること

・保険料払い込み期間が10年以上あること

・年金の種類が確定年金や、有期年金の場合年金受取開始が60歳以降でかつ年金受取期間が10年以上であること

これらが個人年金保険料の控除の対象になります。

【個人年金保険のメリット】

個人年金のメリットは大きく分けて2つあります。1つ目は自分で積み立てた金額よりも最終的には多く貰える点です。具体的な金額で見てみると、例えば35歳の人が月々1万5千円を60歳まで積み立てた場合受け取れる金額は年間92万円とします。実際に積み立てた金額は25年間で450万円になります。これに対し個人年金の場合92万円×5年間で460万円になり約10万円程度多く貰える計算になります。2つ目は上記のような個人年金保険料の控除ができ住民税や所得税の控除が出来る点です。

【個人年金のデメリット】

デメリットは大きく分けて4つあります。1つ目は金利が固定される為、もしも金利が大きく変動した場合には低金利の時に契約している保険は利益が少なくなります。2つ目は途中で解約する場合はかなり損をします。3つ目は個人年金が支払われた時に所得税として税金の課税対象になる点です。4つ目は保険会社が倒産した場合に将来貰えるはずだった個人年金が消滅する恐れがある点です。現在のような景気が不透明な世の中ですと保険会社もいつ倒産するかはわかりません。倒産した場合は将来貰えるはずだった契約の年金額も支払われません。万が一どこかの保険会社に引き継いだ場合も契約通り引き継がれるのではなく年金額はいくらか引き下げられます。

【まとめ】

このようメリット・デメリットがある個人年金保険ですが自分で積み立てをするのが下手な人や運用が苦手な人などは将来的に必要な額をある程度貯蓄する事ができます。保険会社選びに失敗をせず信頼できる会社を選ぶといいでしょう。また個人的に積み立てができる確定拠出年金個人型というものもあります。どちらにしても私たちの将来に不安は少なからずあります。老後の為に何かしらの貯蓄はしておくべきでしょう。