経営者は、常にリスク管理を意識しています。では、従業員はどうでしょうか。経営者ほど、会社に全てを掛けているとは思えません。それでは「経営者の目線」で、従業員に激励する意図とは何でしょうか。
従業員の経営者目線とは
役員や幹部候補生に、「経営者の目線」を求める事は、会社の経営を担うのだから当然の事と言えますが、果たして従業員の考えはどうでしょうか。「何故、私たちが?」とか、「経営者の怠慢」とか思われて、経営能力に疑問を感じてしまう事になります。
中には、経営者の事情をくみ取って、業績が悪いときは自主的に我慢する事を要求できる都合の良い従業員を求める事もあるかもしれませんが、実はそのような要求ではないのです。
経営者の目線の意図する事
「経営者の目線」は従業員に対して、「積極性の意識を持たせる事」にあるのです。与えられた仕事を、こなすのは当たり前の事です。従業員の向上心や積極性は、会社全体の底上げにつながってくるからです。会社の売上に貢献する事は、経営の成功にもつながります。逆の立場から考えると、経営者の社員教育がうまくいっていない事と言えます。
経営者の課題を考える
社員教育が徹底されていない問題は、経営陣にも責任があります。何故、「経営者の目線」が「従業員の積極性」を求めているのか。経営がうまくいかない事にも理由を考えて下さい。従業員の指摘や提言に、経営陣が耳を貸しているのでしょうか。それなのに、経営者側の要求だけ求めていては、従業員のやる気を損ねてしまいます。
「経営者目線」にふさわしい人
経営者目線は、「従業員の積極性」を求めている事は事実ですが、それ以上に経営者が、求めている事は、それを実践してくれる「未来の経営陣や幹部候補生」を、探す事にあるのです。従業員の全てに、経営の資質やリーダーとしての資質があるわけではないので、わずか数人の後継者候補に対して期待する言葉なのです。勿論、全ての従業員に期待していますが、後継者候補となると、ある程度限定されてきます。
「経営者目線」の具体性
会社が抱える役割は、社長から従業員に対して役割は異なります。「社長」が、経営の青写真を描いて戦略として、「経営陣」に戦略を考えてもらい、作戦として部下に指示を行ないます。「社員」は作戦を実行する為に、成功の為の努力を行います。「経営者目線」は、社員に「戦略」を求める事よりも、実際に具体的な内容の戦術を、引っ張っていくリーダーとしての役割を求めています。社長の戦略を理解していればできる事なので、経営陣の作戦が根本にあり、実行に移す事が全体の中の役割を実行できているのです。
まとめ
「経営者目線」には、良し悪しがあります。経営者のワンマンな考えの要求かもしれません。経営者が求める意図を理解させる為にも、従業員の実績や意見に絶えず目を向けて、評価を口にして褒めたたえる事から始まり、対話に耳を貸す事から、授業員もそれに答えようと意識を持ってくれるはずです。