会社を運営するなら入っておきたい賠償責任保険とは?

経営者の保険

どのリスクが発生する可能性が高いのか

賠償責任保険とは、個人の生活、もしくは企業が業務遂行を行う上で発生した事故などにより、被保険者が損害を被ったことで発生した法律上の賠償責任を填補する保険のことです。賠償責任保険にも対象になるものによって様々な種類があります。どのような事態で発生した場合に何に対して補償されるかの違いがありますので、重視したいリスクに備えて加入しておくと良いでしょう。

使用者賠償責任保険

近年では、過労が原因での死亡や後遺障害、精神疾患など労災認定される事故が増えています。このような労災訴訟は使用者として約1億円といった高額な損害賠償の請求が発生するケースもあります。しかし労働者が亡くなった場合に政府労災から給付される保険金は1,000万円程度です。また、政府労災からは慰謝料などについては対象外です。使用者賠償責任保険はこのような事態に備えることができる保険です。加入しておくことで企業にかかる高額な損害賠償リスクを補てんします。

会社役員賠償責任保険

会社役員が業務遂行する中で受けた損害賠償リスクの補てんを行い役員個人の財産を守る保険が会社役員賠償責任保険です。株主代表訴訟は役員に株主が個人へ責任を問うことができます。法律に従って業務を遂行していたのにも関わらず、その結果次第で代表訴訟を提起される可能性も否定できません。その際に損害賠償金、訴訟費用、弁護士費用を担保してくれます。

雇用関連賠償責任保険

セクハラやパワハラといった精神的苦痛、不当解雇など雇用契約における権利侵害等、使用者賠償責任保険では補償されない身体障害の伴わない労働紛争に対してのリスクを補てんする保険が雇用関連賠償責任保険です。

施設賠償責任保険

企業または個人が次のような理由で身体的傷害や財物損壊による賠償責任を負った場合補償される保険が施設賠償責任保険です。
・建物などの各種設備の、構造上の欠陥、管理不備によるもの
・施設内外で行われる生産、販売、サービス業務の遂行に関連するもの

請負業者賠償責任保険

建設工事などの請負工事、警備、荷役、清掃などの請負業者が、事故などで業務中に他人にケガをさせたり物を壊したことで賠償責任を負った場合に補てんする保険が請負業者賠償責任保険です。

生産物賠償責任保険(PL保険)

食品、物品、商品、修理品、請負作業などについて、引き渡し後に欠陥や仕事結果による事故発生が原因で賠償責任を負った場合に補てんする保険が生産物賠償責任保険(PL保険)です。

自動車管理者賠償責任保険

他人の自動車を預かる業務を対象とする保険で、他人から自動車を預かった際に保管・管理中、破損・盗難などで預けた主へ賠償責任が発生した場合に補てんする保険が自動車管理者賠償責任保険です。

賠償責任保険の種類は様々

賠償責任は色々な場面で発生する可能性があり、対象になるものや相手も様々です。事業に合う内容の保険を選んで加入することが望ましいでしょう。