経営者の即断即決がスピード経営に反映する!

経営者の保険

経営者が大きな決断を行う場合に、現場での計画や実績にギャップを生むことになります。しかし情報のスピードが世界的にほぼズレがないことを考えた場合、経営者の対応が求められます。今回は、「スピード経営」に対する経営者の決断について紹介していきます。

■朝令暮改とPDCAサイクル

◎朝令暮改は、朝に命令したことを、夕方には取消したり、変更したりすることです。ビジネス的には、ネガティブなイメージとして定着しています。

◎「PDCAサイクル」については、事業活動の管理業務を円滑に行う手段です。Plan→ Do→ Check→ Actの 4段階を繰り返すことが、現在進行形で業務を改善していくことになります。

Plan=計画から Do=行動へ、 Check=検証から Act=実行

◎経営者の決断力
ビジネスの場面において、現場からの報告によって、軌道修正が必要な場合もあったり、事業に対する改善などが早急に必要な対策を求めた場合に、経営者の判断待ちになるケースも少なくないでしょう。場合によっては、会社のいく末を決定しかない経営リスクを生じることになります。

■即断即決とデッドライン

ある有名企業が19年連続の増収増益を実行した背景には、早朝会議にあがった議題に対して即決することと、その業務に対して「デッドライン」を設けることで、業務の効率化が徹底されることになりました。

担当者による現場報告と解決策に対して、その企業の経営者は、わずか2分で内容に決断を下すのです。この早朝会議は「話し合う場」ではなく「決断する場」となっていたのです。今までの経営スタイルでは、慎重に計画を練って、検証したりと余裕を持った行動をいってきましたが、余分なことはせずに、決定したことだけを実行するという方針です。

一つの仕事に集中することで、事業の効率がアップしたのです。

■経営者が現場を知る理由

実際に、スピード経営を行うには、経営者は報告による現場の情報を、より知ることによって、「即断即決」を行うことが出来るのです。企業が決断する材料は、現場の状況そのものだからです。スピード経営には、経営者の決断力を現場の理解から始まっています。

企業内には事業に対する内容などの「常識」を、経営者をはじめ、管理職や現場の社員が共有することが求められます。スピード経営に必要なものとは、「強いリーダーシップ」と「共有される情報」「情報からの検証」などがあげられます。

「情報の分析」や「リアルタイムの決断力」がスピード経営に大事なことであり、現場の了解を得るためのものだと思われます。

■スピード経営が抱えるリスクとは

事業の軌道修正は、結果的に良い方向に導いたとしても、現場からの精神面での不平不満がでることもあるでしょう。

これは社員のやる気を損ねる要因にもなりかねません。経営者から管理職へ、管理職から現場の社員へと精神面に対するケアとスピード経営の方向性を徹底することが重要な課題となるでしょう。

そのためには全ての社員に対する意思疎通を頻繁に行うことで、現場での混乱は避け、失敗などを減らす方向になるのではないでしょうか。