成功している経営者は節税対策にも力を入れています。特に起業から数年経って事業が軌道に乗って利益が出るようになってくると今までよりも税負担が重くなってしまいます。節税対策にはどのようなものがあるのか、そのポイントをみてみましょう。
【節税対策の3つのポイント】
節税対策の意味を正しく理解しておかなくては、最終的に損をすることにもなり兼ねませんので注意しましょう。
以下に節税対策のポイントを挙げていきます。
・節税対策には「よい節税」と「悪い節税」がある
よい節税とは、その年の法人税や社長やその家族の所得税を減らすことができるものです。これに対して悪い節税とは、税金の支払いを避けるために経費を多く使って負担を軽くしようと考える事です。経費を多く使うことで一時的には税金の負担を減らすことはできますが100万円の利益があり、100万円を経費として使った場合会社に残るお金はゼロとなり、将来に利益を生み出さない節税となってしまいます。
・絶対的節税と先延ばし節税の違いを理解する
絶対的節税とは、その年の法人税や所得税を減らし、かつ将来の法人税の負担減ができる方法を言います。これに対して先延ばし節税とは、その年の税金を減らすことはできても減らした税金の全部または一部を将来払わなければならなくなる方法を言います。
・会社の法人税と社長やその家族の所得税のバランス
社長が受取る役員報酬は損金に算入することができ、税負担を減らすことができます。役員報酬にかかる所得税は所得が多くなるほど高くなります。ただし、節税対策として役員報酬を払いすぎてしまい、ある一定ラインを超えてしまうと所得税の方が多くなってしまいますので法人税と所得税のバランスには注意が必要です。
【具体的な節税対策】
では、具体的にはどのような方法で節税対策をすることができるのでしょうか?
1、小規模企業共済に加入する
小規模企業共済は、独立法人中小企業基盤整備機構という国策法人が運営するもので中小企業の役員または個人事業主等が退職後の資金を準備するための積立式の共済です。月額掛金の最高額は7万円で年間84万円が限度額となっていますが、掛け金は全て損金にできます。
2、社長や家族が所有する不動産を会社に貸付することで節税
社長やその家族が所有する不動産を会社が使っている場合、賃貸料を会社から個人に支払う形で節税ができます。
この他にも、人材への投資、機械設備の投資、不要な固定資産の廃棄、売却、などで節税することができます。
【まとめ】
企業にとって有効な節税の意味や、その具体的な方法などは様々なものがあります。また節税対策に強い税理士を雇うのも一つの手段と言えるでしょう。