業務上過失致死傷罪とは?またその時に処せられる刑罰や罰金とは

経営者のリスク

よくテレビのニュースなどを見ていると交通事故で業務上過失致死罪という言葉を耳にすることがあると思いますがこの意味するところと、刑罰や罰金などについて皆さんは知っていますか?この点について詳しくみていきましょう。

【業務上過失致死傷罪とは】

業務上過失致死傷罪とは業務上必要な注意を怠りそれによって人を死傷させるという罪を言います。また自動車の運転上必要な注意を怠り、人を死傷させる罪を言います。前者は5年以下の懲役もしくは禁錮、または100万円以下の罰金が処せられます。後者は7年以下の懲役もしくは禁錮または100万円以下の罰金に処せられます。ここでいう業務とは職業上の活動に限らず社会生活において反復継続して行う活動も含まれています。自動車で故意に危険な運転をして人を死なせた場合は危険運転致死傷罪が適用されます。

【業務上注意を怠ったとは?】

上記の定義の中に「業務上注意を怠った」とありますがここで気を付けなくてはいけないのが、「仕事中に注意を怠った」という意味に捉える人がとても多い事です。ここでいう業務上注意を怠ったとはあくまで業務上に必要とされる注意を怠ったという意味であり、言い換えると業務との関連で要求される注意を怠ったという意味です。「業務上過失致死傷罪の業務」については、人が社会生活上の地位に基づいて反復継続する行為で他人の生命や身体に危害を加える恐れのあるものをいいます。自動車の運転に関しては営業などの仕事上の運転は勿論、生活、レジャー、通勤、買い物など仕事以外の場合もすべて含まれます。

【過失とは】

ここでいう過失とは「注意義務違反」を言い不注意の事を指します。内容は結果に対する予見義務と結果に対する回避義務とに分けられますが業務上過失致死傷罪は事故を起こす危険を予見しその結果を回避するための義務があるにも関わらず注意を怠ったために発生した事で起こります。これに対して被害者の飛び出しや自殺などは前もって予見することはできず、結果の回避も不可能なため過失には該当せず無過失になるケースが多いです。

【まとめ】

刑法では業務上というくくりが付く場合と付かない場合があります。この業務上という言葉が付くか付かないかで法定刑は大きく異なります。上記のように業務上が付く刑では100万円以下の罰金となるのに対して、「過失致死罪」の場合は50万円以下の罰金になり「過失傷害罪」では30万円以下の罰金と金額にも刑にも大きな差がある事が分かります。