会社を企業する事は誰にでもでき簡単な事です。しかし、会社を経営し続ける事はとても大変でその多くは赤字経営になっているのが現状です。さらに経営をしていくと様々な事で経営責任を問われたり、損害賠償請求が発生するケースもあります。どのような時に経営責任が問われ、損害賠償責任が発生するのか見ていきましょう。
【経営者が責任を問われる時】
もし従業員がミスを起こしたり取引先や、お客からクレームがあった場合や、損失をだしたりする場合、経営者はそれらのすべての責任を負う事になります。このように小さい事から大きなことまで最終的にどのような事も経営者が責任を負う事になるのです。また従業員が犯罪を起こした場合にも経営者は雇用責任を取らされます。ですから経営者は常に従業員に対してきちんとした教育体制や運営体制があるかが求められるのです。
【会社が倒産した場合】
もしも会社が倒産した場合本来なら会社と経営者は全く別のものですが、実際には会社が銀行などから融資を受ける時には経営者が保証人になりますので会社が倒産した場合には残った債務は経営者が負う事になります。また会社が倒産し損害を受ける人がいたり、自社の倒産により取引先に損害が発生した場合経営者は損害賠償責任を問われる事があります。
【会社法による経営者の責任】
個人事業主から会社組織になった場合や会社を設立した場合には経営者は代表取締役になり会社法によって損害賠償の責任が問われる場合があります。それは以下のような場合です。
・役員等は任務を怠って損害を会社に生じさせた場合損害賠償を負う
・取締役の違法な自己取引はその取引の利益額が会社の損害額と推定される
・利益相反取引によって会社に損害を与えた時は取締役が任務を怠ったものと推定される
・役員等が職務を遂行する時に悪意、重大な過失があった時には第三者へ損害賠償責任が発生する
などがあります。このように取締役は大きな権限があると同時に様々な経営責任や損害賠償責任を負っているのです。
【まとめ】
取締役は権限を与えられるだけではなくこのように様々な責任も重くのしかかります。しかしすべての経営者がこのように責任をとっているわけではなく、中には経営者の失敗や損害を社員が取らされているブラック企業も存在するのです。経営者は従業員のみでなく、取引先や融資してくれた銀行などにおいても責任がある事を十分に理解し、日々の仕事を行う事が会社の成長や発展においても大切になってきます。