雇われ社長を頼まれた場合様々なリスクを回避する為の最善策

経営者のリスク

勤めている会社のオーナーから雇われ社長になってくれないかと頼まれた場合サラリーマンであった今までとは違うリスクが発生する事になりますが、これらを回避する事はできるのでしょうか?雇われ社長のリスク回避について少し見てみましょう。

【雇われ社長のリスク回避】
雇われ社長のリスクとして一番心配な事はあなたが金融機関に対して会社の連帯保証人などになる場合ではないでしょうか?
会社の業績が悪化した場合連帯保証人にはその借入金を返済する責務があります。
しかし、経営者保証のガイドラインによると金融機関から雇われ社長が借り入れをしていた場合でも下記のような場合は銀行の連帯保証から外れる事ができます。

・代表取締役を解任され取締役も辞任した場合
・株主として支配的な株数を保有していない
・会社の業務や事業を継続する上で重要な財産や資産を個人名義で所有していない
・会社が借入をした同じ金融機関で多額の借金をしていない
これらの項目に該当する場合、借入をした金融機関は雇われ社長の連帯保証を外さなくてはいけない事になっています。
またリスクを回避する最も良い方法として保証人の変更手続きをする場合安易に金銭消費貸借契約書に署名、捺印をしないという事です。雇われ社長を引き受ける際には以上の事をはっきりと確認したうえで引き受けるようにしましょう。

【雇われ社長を引き受ける時の条件】
もし雇われ社長を引き受ける事になった場合はこちらからもいくつか条件を提示し自身の身にかかるリスクを少しでも回避するようにしましょう。
例えば、任期を10年程度とし大幅な業績不振がない限り任期満了をしてもらう事や、自分が保証人になって新規の借入金をする必要がないように経営をする、役員報酬をきちんと決めてもらう事、経常利益から一部を翌期の役員報酬に上乗せしてもらうなどの細かな条件を提示しておくと雇われ社長を引き受けても大きなリスクは回避する事が出来るでしょう。
これらの条件について自分では詳しい事がわからない場合は弁護士などに相談をした上で条件の提示をしましょう。

【まとめ】
雇われ社長を引き受けるという事は今までのように会社から守られている立場から経営者側の立場になります。安易な気持ちで引き受けてしまうと後々様々なリスクやトラブルを背負う事にもなりかねません。
引き受ける際には初めにこのような条件なら引き受けます、という条件を提示してオーナーにも自分の気持ちをしっかりと聞いてもらう事が大切です。