経営とマネジメントの違いを理解しよう

経営者のリスク

会社の「経営とマネジメントの違いは何ですか」と聞かれたら、あなたはすぐに答えられますか?
一見似た感じを受けますが、これを理解していないと会社はうまくいきません。ここでは、経営とマネジメントの違いについて説明したいと思います。

【リーダーが「経営」する】

まず、経営者とは企業であれば社長など、その組織の最高責任者、いわゆるリーダーですね。
リーダーは外部の動向を読み客の要望をくみ取り、会社経営の方向を決定し、社員をまとめる役割があります。
最終的な決定権とその責任はリーダーにあります。この一連の行為が「経営」にあたります。

【経営はゴールを描き、マネジメントはそこまでの道を描く】

ベルトコンベアに乗って商品がつくられ、梱包される図をイメージしてましょう。
経営とはこのできあがって梱包された商品です。
それにはリーダーの作りたいと思ったものが商品となって存在しています。
一方、ベルトコンベアをいかにうまく動かし効率良く、良い商品を作れるか考えるのがマネジメントです。
商品の形を決める人がいなければベルトコンベアを動かす必要はありませんし、うまくベルトコンベアが動かなければ思い通りの商品はできあがりません。

マネジメントとは、そもそもアメリカの経営学者であるP.F.ドラッカーが著書「マネジメント」などで示した概念と言われています。
ドラッカーは著書の中で「組織に成果をあげさせるための道具、機能、機関」をマネジメント、マネジメントを行う人をマネージャーとし「組織の成果に責任を持つ者」と定義しています。

具体的にはその会社内外の環境に対処し、運営がスムーズに進んでいくようにシステムを考えその方法・手段を考える役割を持ちます。

経営とは、会社の方向性と結果というビジョンを自身の理論に基づいて定める決定者が行うことであり、決定者が決めた事を実行するための方法=マネジメントを考えるのはマネージャーということになります。
経営とマネジメントとは似て非なるものです。
もちろん1人の人間がどちらもやることは可能ですが、客観性に欠けたりその人間が欠けると今まで築いてきた会社の全てが倒れてしまうという危険性をはらんでいます。

【まとめ】

会社は適材適所で、その人の適性に合った役割分担をすると効率が良くなります。会社というと社長が一番上でそれから順番に人がいるイメージがあるかもしれません。
しかし「経営をする経営者(社長)」と「マネジメントをやるマネージャー」ではどちらが偉いか?と考えることは無駄なことかもしれません。皆がそれぞれの得意分野に関わり、共に会社を成長させていくことが大事なのです。