雇われ社長のリスクランキング

経営者のリスク

サラリーマンとして働く社長を「雇われ社長」といいます。
社長としての肩書がもらえ、収入はアップし、様々な人脈が築けるなどいいことずくめのように思えますが売り上げに対しての責任やオーナーとの信頼関係が崩れれば即クビとなりえる日々のプレッシャーもあります。そのような「雇われ社長」のリスクをランクアップしてみました。

■リスクのランキング

①訴訟問題
雇われ社長は取引先や従業員からの訴訟に対応しなくてはなりません。
もし取引先から架空請求があったとして、取引先から損害賠償で訴えられたとします。その場合、組織の重大な体制の不備などの理由で株主が実効支配している場合でも、実務上、実効支配の事実はわからないので、訴えられるのは社長になってきます。

②決定権がない
会社を任されるのですが、会社の持ち株をオーナー経営者が100%株を保有していれば、基本的に会社の運営はオーナーの自由に意思決定ができます。定款の変更や、新株の発行、大抵の会社運営上のこと、取締役の解任もできるのです。もし雇われ社長になって5%の株を保持していた場合でも、株主総会の招集や帳簿の閲覧、株主総会の議案提出権ぐらいしかできません。業績が伸びないのでいきなり解任されるなんていうこともあるのです。

③連帯保証人
会社が倒産する際に借金がある場合、連帯責任を取らなくてはならない場合があります。しかし、それを回避することもできます。経営者保証のガイドラインによると金融機関から雇われ社長が借入をしていた場合でも下記の場合は銀行の連帯保証から外れることができるのです。
・代表取締役を解任され取締役も辞任していた場合
・株主として支配的な株数を保有していない
・会社の業務や事業を継続する上で重要な財産や資産を個人名義で所有していない
・会社が借入した同じ金融機関で多額の借金をしていない
上記に連帯保証から外れる項目を挙げましたが、当然ながら連帯保証人にはならないことが一番のリスク回避です。

④失業保険がもらえない
雇用保険は事業所の被雇用者である従業員が加入する事ができる社会保険制度ですが、雇われ社長は従業員ではなく、会社から雇用されている立場とは異なり、経営陣とみなされます。なので雇用保険には加入することができません。ただし、従業員としての立場も兼ね備えている場合は雇用保険に加入できることがあります。これを兼務役員といいますが、それに認められるには「一般の従業員と同様の就業規則であること」「役員報酬よりも賃金が多い」などの条件があります。このほかにも事前に手続きはあり、職安で確認を受ける必要があります。
その他にも大きな会社の雇われ社長などは退任時に「退職慰労金」をもらうこともありますが、中小企業の場合は、役員に対する万が一の保証で「中小企業退職金共済」という保険があります。この制度は役員に対しての退職金や雇用保険の代わりとなる役割になります。

■まとめ

いかがでしょうか。雇われ社長はオーナーや株主から会社の経営を任されている身ですが、会社の業績を向上させ実績を積み上げて初めて認められるのでプレッシャーに日々さらされているのです。もし、「登記簿上の名前だけだから」という話がきても、一人で考えずに周りの人に相談してみましょう。