経営者が抱える孤独 その付き合い方について

経営者のリスク

会社の方針や事業など、あらゆる面で判断を求められる立場にある経営者。業務におけるプレッシャーや立場上のしがらみなどから孤独感を負っている方も少なくないのではないでしょうか。その孤独とどう向き合っていくべきなのか、そのヒントを探ってまいりましょう。

なぜ経営者は孤独なのか

そもそも、経営者が抱える孤独の要因となっているものはなんなのか・・・。その点を考えてみると最終的に行きつくところは、トップとしての責任に伴う重圧、になるのではないでしょうか。

経営者は非常に重大な責任を担う立場といえます。例えば、事業計画、資金の工面、採用など人事関連はもちろん、企業としてのマネジメントやリスク対策など、会社にまつわるあらゆる面で最終的判断を求められるのは経営者であり、その舵取り一つに誤りがあれば経営状態の悪化を招きかねません。

最悪の場合、経営が傾き自分自身に負債が及ぶだけではなく、従業員やその家族を路頭に迷わせ、取引先や顧客からの信用を失ってしまうことにもなるでしょう。そのように考えると、経営者である限り片時も気が休まらない日々が続くように感じてしまうのではないでしょうか。会社の中でこんなにも重責を負っているのは自分一人、社員は誰も自分の苦労を判ってくれない、そんな思いが孤独感を招き寄せるわけです。

経営者としての孤独感を軽くする方法

根本にある原因を見つめ直せば、その対処法を探ることができます。前項にて、経営者としての孤独の原因は責任の重さにある、と申し上げました。その対処法を考えた場合、原因に当たる責任の重さが軽減できるような体制を整えれば、孤独感を小さく抑えられる、と言えるでしょう。

では、経営者としての重責を軽減する方策としてどのようなことが考えられるでしょうか。有効と思われるのは、経営者が一人で背負いがちな役割を分担することです。経営者の責務と一言に片付けても、その形態や分野で多岐にわたることでしょう。

先に経営者に最終的判断が求められるものとして、事業計画・資金の工面・人事関連・マネジメント・リスク対策などを挙げましたが、これはそのまま経営者の仕事はかように分類して認識することが可能だと言えることにもなります。
ならば、その分類一つ一つについてサポート役を行える担当者を置くことも一つの手と言えるでしょう。その担当者と相互に報告・連絡・相談を密にし、ビジネス上の信頼関係を築いていけば、重大な決定を一人で判断しなければならない局面は減り、重責に伴う孤独感も減っていくのではと思われます。

仕事を離れてリフレッシュできる時間を確保

経営業務のサポート役と信頼関係が充分に構築され、そちらにある程度仕事を肩代わりできる状態になれば、そのぶん時間的・心身的にもゆとりが持てるようになるかと思います。
そのゆとりを、思い切って自分自身のために使ってみてはどうでしょうか。

経営者という肩書きから一旦離れ、趣味や余暇に充ててリフレッシュを図るわけです。ビジネス度外視で純粋に趣味やレジャーを楽しむことのみに限定した人間関係を作っていくというのも、孤独を解消するには非常に効果的でしょう。

まとめ

以上のように、経営者の孤独の要因は根本的に責任ある立場にあることによる重圧に繋がっていること、社内に経営判断についてサポートできる社員を置き信頼関係を築くことで重圧を軽減できること、時には趣味やレジャーなどでリフレッシュし孤独を解消すること、などについて見てきました。

孤独との付き合い方は人それぞれでしょうが、上で述べたような方法についても検討してみて頂ければ幸いです。