社会においては、過去の歴史から何かを学ぶこともあります。経営するうえでも、経営の模範とされる会社を参考にしたりもするでしょう。しかし経営を突き詰めていくには、スキルだけではどうにもならないと言います。独特な発想や実行力は「経営センス」と呼ぶべきことだと考えます。今回は有名な学者の言葉から引用して「経営センス」について紹介していきます。
■経営における「センス」と「スキル」
経営におけるスキルは、経験や学習によって積み重ねる能力であり、いわばマニュアルのスペシャル版のような技術を身に着けていく事と考えます。マニュアルであれば誰がやっても同じ結果や状態に持ち込めるはずです。しかし、スキルを発揮しても、経営がうまくいけばほとんどの企業が成功し続けることになりますが、実際はそうではないことを知っているはずです。
経営者が企業を成功へと導くには、マニュアルや言葉では説明しがたい「その人独自の経営センス」というべき理論が存在しているようです。経営者の独自の考え方には、学習や経験から「ひもづけ」しているものであり、「カテゴリー」や「タグ」で関連づけるように、「経営センス」は同じものがなく、組み合わせによる選択の方法が独自の「経営センス」につながっているようです。
■「経営センス」には、切り替えの時期を判断する
事業において経営者は自ら行動することは、非常にまれでしょう。時には自分から行動した方が、手っ取り早いと思う場面も多いはずです。しかしながら「経営センス」には、部下にやらせるべき事と、自ら行動すべき事の切り替えを判断に優れている必要があると言えます。
つまり、オフィスビルの最上席で根を下ろしていても良くないし、かといって部下の仕事を手取り足取りでも成長は期待できない。この「「さじかげん」が「経営センス」と言えることなのです。経営には、部下と経営者のギャップをいかに埋めていくかが求められます。
■「経営センス」を育てるには
経営人材を育てるには決まりはないでしょう。小さな会社ほど経営にたずさわる機会が多くなっています。経営には与えられた環境を自分で学んで経験から修正しながら経営の成功へと近づけていく積み重ねによって「経営センス」を磨くしか方法はないのです。
「経営センス」には個人に委ねる部分が大きいです。はっきりと言えることは、経営や仕事そのものが好きでなければセンスの向上は見られないという事でしょう。好きな事に対して時間を忘れたり上手になろうと思う事は、大好きなゲームの攻略にも似ています。
経営者には、経営リスクを考えなければいけません。経営における「センス」と「スキル」を向上させるための学習や経験の場を用意する事も経営者の務めでしょう。
