経営者は、さまざまな場面で労働者との壁を感じたり、会社に対する責任感の違い、温度差を感じているのではないでしょうか?しかし、それは当たり前のことだという事に1日でも早く気づくべきです。
経営者と労働者ではそもそも立場や認識、会社に対する責任感が違うため自分と同じ認識を持ってほしい、もっと責任感を持って仕事に取り組んでほしい、などと思うのは無理なのです。
経営者と労働者の違いを見てみましょう。
【経営者とは】
経営者とは、その会社の一切の責任を持ちすべてのことを取り決めなくてはならない責任があります。また自分の判断によってそこで働く労働者やその家族の生活にも大きな影響を与えるということを常に意識して行動をしなくてはいけません。
経営者は事業経営の善し悪しに関わらず、決まった期日に従業員の労働に対する成果として給料を振り込む義務があります。
また、会社を立ち上げた時に融資を受けた場合にはその返済もありますし、取引先への支払いなど期日までに必ず支払わなければならないものが多くあります。
【労働者とは】
これに対して、労働者とは自分や家族が生活をしていくために働きその成果として会社から決まった期日に給料をもらいます。
また、会社に対して功績をあげれば報酬は増えますが成績をあげなくても決まった金額は毎月必ず振り込まれます。ですから、労働者は経営者と比べ会社に対しての責任や義務、危機感などは少ないと言えるでしょう。
また、嫌な上司がいたり、仕事が面白くない、やりがいを感じられないなどの理由で転職をする自由もあります。
経営者は従業員を雇い、融資先への支払い、取引先への支払い義務などがあるため嫌だからといって会社を辞めるということはできません。
このように、経営者と労働者ではそもそも立場や認識、熱意、自由度、などに大きな違いがあるのです。
【このような関係性はずっと変わらない】
経営者は労働者に自分と同じような意識を持ってほしい、もっと熱意を持ってほしいなどと考えますが、経営者と労働者の関係性は一生変わることはありません。
これは、給料を支払う側と貰う側という立場である以上変わることはないのです。ですから、経営者がいくら嘆いても、自身と労働者を同じ土俵に立たせ危機感を持って仕事をさせることは無理なのだと1日でも早く気付くことが大切です。
【まとめ】
従業員を自分の思う通りに動かし、危機感をもって働かせたいと思うよりも、元々経営者と労働者は違うのだと考えて接すると労働者に対して腹も立ちませんし、過度な期待もしなくて済みます。
経営者はこのような考え方をすると、自身が悩んだり苦しむ事も少なくなるのではないでしょうか?