経営者であれば、経営目標がなければならない。中小企業であっても大企業であっても経営者に求められるものは強烈な確固たる目標なのだ。今回は、会社が成長していく為に重要な経営目標を見ていく。
■小さな会社を一代で成長させた「経営目標」
経営目標は会社を成長させてくるものだ。例えば、大企業に一代で成長させた経営者は、
・ソフトバンクの孫正義
・楽天の三木谷浩史
・ワタミの渡邉美樹
・ユニクロの柳井正
などがいる。少し時代を遡ると、ホンダの本田宗一郎やソニーの盛田昭夫が有名だ。未だに勢いのある会社もあれば、調子の悪い会社もあるが、一代で大企業まで成長させた創業者たちには、全員に強烈で確かな「経営目標」がある。
確かに人のご縁やヒラメキなど、さまざまな成功要因はあったのかもしれないが「経営目標」こそ欠かせない成功要因なのだ。
■経営目標を掲げる重要性
経営者が掲げる経営目標は、
・マーケットエリアの拡大
・売上規模の拡大
・店舗数の拡大
など、さまざまある。どちらにしても会社の経営目標は、会社の成長するスピードを加速させ将来像を形づくる効果がある。経営目標のある会社は、経営判断がはっきりと筋道が通ったものとなり、地に足の着いた経営ができるようになるのだ。
もし経営目標がなければ、しっかりとした経営判断の基準ができずにフラフラな会社経営に陥ってしまうのである。経営目標があるのかないのかにより、企業が成長することができるか否か明白に分かるものなのである。
■経営目標は規模拡大だけではない
確かに経営目標が事業規模を拡大してくれることは事実だが、中小企業から大企業に拡大する可能性というのは限りなくゼロ(0.1%)に近い。仮に大企業になったとしても、長期的に見れば会社経営が悪化するケースもある。
実際に中小企業から大企業に成長した会社が二代目に経営をバトンタッチした後に経営が傾き、倒産や吸収合併してしまったケースがある。その為、中小企業=「規模拡大」だけが経営目標の道ではないのだ。
しっかりと次世代に経営をバトンタッチできる「継続していける会社経営の実現」が経営目標の1つとなるのではないだろうか。
■継続していける会社経営の実現
中小企業が「継続していける会社経営の実現」をする上で欠かせない経営目標ポイントは、
一、具体的な経営理念を掲げる
二、具体的な業績目標を掲げる
ことである。例えば、「機械には負けない職人技を守り続けていく」など経営理念が具体的であれば会社の成長基盤は堅固になり、経営理念こそ会社の生命線となる。また、具体的な業績目標は、継続していける会社経営の実現を保証するものでなければいけない。
例えば、「利益」や「生産性」である。この2つが他社よりも優れていれば、成長し続けていけるといってもいい。利益や生産性で大切となるのは下記となる。
・売上総利益高営業利益率
・一人一時間当たりの付加価値
これらを経営目標に掲げ経営改善をしていくことで、継続していける成長基盤が整っていくのだ。