経営にかかるコスト管理と削減(省く)方法とは?

経営者のリスク

会社を経営するにはコスト(固定費、変動費)がかかるものだ。固定費は、一定にかかる費用の為省くことは難しいが、変動費=「変わる費用」である為、省きやすいといえる。今回は、経営にかかるコスト管理と削減(省く)方法について解説していく。

■経営におけるコスト管理の必要性とは?

利益=経営を継続していく為に必要なものだ。当然のことであるが、それを実行する為にコスト管理が必要になってくる。最も大切なことは、1つの商品を作る為に「どの程度の原価管理がかかるのか」という点である。

だが、ここで取り上げていきたいのは、経営全体に関わる全てのコストだ。コストを全て管理し、必要に応じ省き、適正な額に保つことで「会社が安定して継続的に利益を得られる」ようにならなければならない。

■経営に関わるコスト

経営に関わる「経費」には下記のようなものがある。

・オフィス家賃
・駐車場
・水道光熱費
・通信費
・OA機器・IT機器のリース代
・備品・事務用品などの消耗品代

人件費関係では、

・正社員給与
・パート・アルバイト給与
・役員報酬
・社会保険料
・労働保険料
・諸手当

などがあり、商品関連のものは、仕入れにかかるお金や広告宣伝費など。その他に、保険料・税金、交通費、接待交際費などもコストとして考えておくこと。

■経営コストを省く方法とは

上記のような経営コストを省いていくには、それぞれの項目にどの程度のコストがかかっているのか正確に把握していく必要がある。ポイントは「ムリ」「ムダ」「ムラ」がないかどうかのチェックをすることだ。

・ムリ=経費や労力、時間が不足し、ムリが生じている状態
・ムダ=必要のない経費や労力、時間がかかっている状態
・ムラ=経費や労力、時間がかかりすぎ、あるいは足りないといったバラつきが生じている状態

正直なところ、ムリ、ムダ、ムラを見つけることは簡単ではない。もし、直ぐに見つかるようなものであれば、すでに策を講じているはずであるからだ。外側から見ても分からないものに関しては、内部で業務を行っている社員に聞くのも手である。

今後、コストを省いていく案としては「何となく継続している仕事」を見直してみることが大切だ。それは習慣化している仕事といってもいい。見直してみると、業務を行う目的が必要でなくなっていたり目的が変わり、別の方法が良いケースがでてくるからだ。

コスト管理=「経営者によるトップダウンでの号令ではじまる」といえるのだが、同時に「ボトムアップ」で実践しなければ、うまくいくことはない。

その為、コストを省くことによって生じた利益の一部を賞与に反映したり、業務を効率よくすることによって残業を減らすなど、社員に見返りを与え「コストを省く」ことに対するモチベーションを高めることが大切である。