交通事故で相手を死亡させてしまった場合の法的責任とは?

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もし交通事故を起こしてしまって相手を死亡させてしまった場合には、刑事責任、民事責任、行政責任、道義的責任の4つの責任を負うことになります。それぞれ別の責任ですので、どのような内容になっているかを理解しておきましょう。

刑事責任
事故を起こして人を死なせてしまった場合には、刑法に定められている懲役刑、禁固刑、罰金刑などに処せられることになります。前科がない場合には、罰金や執行猶予付きの懲役刑になることが一般的です。
しかし無免許運転の場合や、酒気帯び運転、スピード違反(一般道路30キロ、高速道路40キロ超)など道路交通法に違反している悪質な事故の場合には執行猶予がつかない場合もあります。

民事責任
被害者に対する慰謝料を支払う必要が出てきます。支払い額を決めるために示談交渉を行う必要がありますが、自動車保険に加入している場合には交渉や締結、金銭の支払いまで全て保険会社が行ってくれます。
しかし交通事故の場合には、一般的に49日の法要が終わるまで被害者からの請求が無ければ示談交渉を行うことができません。刑事裁判は事故が発生して180日前後から開始されますので、それまでに示談交渉、締結、支払いを終わらせる必要があります。

行政責任
公安委員会による道路交通法違反に対しての処分です。10年以上無事故・無違反の優良運転手の表彰を受けている人は、大事故を起こした場合でも罪が軽減されることがあります。

道徳的責任
死亡事故の場合、遺族から断られる可能性はありますが誠意を持って訪問しましょう。拘留中の場合やケガで本人が出向けない場合には身内が代わって行くなどの対応が必要です。
刑事裁判での情状酌量とは、加害者が心から反省しているかが判断されます。道徳的な減刑になるため、被害者には誠意を持って配慮を行うことが大切です。

事故で相手が亡くなった場合の慰謝料額は?
慰謝料は精神的苦痛に対して金銭で償うものです。交通事故で被害者が亡くなった場合には、遺族に対して慰謝料が支払われます。
慰謝料は亡くった被害者固有の慰謝料と被害者の近親者に対する慰謝料がありますが、採用する基準として弁護士(裁判所)基準、任意保険基準、自賠責保険基準の3つがあります。
例えば一家の大黒柱だった人の場合の死亡慰謝料の相場は、自賠責基準で350万円、任意保険基準(推定)で1,500~2,000万円、弁護士基準で2,800~3,600万円ですが、高齢者の場合は自賠責基準は同じく350万円、任意保険基準で1,100万円、弁護士基準でも1,800万円程度です。
当然のことながら、将来性が高い子供や若い人のほうが高齢者よりも慰謝料の相場は高くなります。

自賠責保険の慰謝料の相場
交通事故で亡くなった被害者の親族も精神的苦痛を負うことになるため、慰謝料が支払われます。
本人の慰謝料は350円、遺族の慰謝料は次が目安になります。
・請求権者1人の場合で被害者に被扶養者がいる場合750円、いない場合550万円
・請求権者2人の場合で被害者に被扶養者がいる場合850万円、いない場合650万円
・請求権者3人以上の場合で被害者に被扶養者がいる場合950万円、いない場合750万円

死亡事故は被害者も加害者どちらも苦しむことに
交通事故で相手が亡くなった場合には、様々な責任が発生し慰謝料なども支払う必要があります。そのため普段から安全運転を心掛けるようにしましょう。