上場を希望する会社の審査を行い、安定した成長性や経営が可能か、株主にとって重要な情報が正確・迅速に公表できるかなど調査する場所が証券取引所です。
株式・債券・投資信託など、有価証券の売買を行うことができる場所であり、株式が集中して売り買いされる場所ともいえます。
証券取引所は東京・名古屋・札幌・福岡の4か所あり、その中で最も多くの上場企業の株式を扱っているのが東京証券取引所です。
そこで、証券取引所の役割や運営の目的、業務の内容について簡単に紹介していきます。
証券取引所とは
「証券取引所」とは、株式などを集中的に売買する専門の場所です。
日本の証券取引所は、東京・名古屋・札幌・福岡の全国4か所であり、一定の資格を持った取引参加者(証券会社などの金融商品取引業者や登録金融機関)を通じて株式の売買などが行われています。
証券取引所で売り買いされる株式は、取引されている証券取引所に上場している銘柄のみです。
上場とは、証券取引所の承認を得ることで、企業が発行する有価証券や、原油・穀物などの商品を取引所で売買できるようになることといえます。
上場基準は市場により異なり、証券取引所ごとでも違いがあります。
第一部市場と第二部市場の違い
東京証券取引所や名古屋証券取引所の場合、上場区分が以下の通り分かれます。
・第一部市場
・第二部市場
上場区分ごとに異なる基準を設けており、厳しい審査基準といえるのが第一部市場です。
東京証券取引所の第二部へ新規上場するための審査規準においては、新規事業育成の目的で緩和されています。
そのためまずは第二部に上場し、上場から1年以上経過した後に発行済み株式数や株主数などの基準を満たすことで、第二部から第一部へ指定替えできます。
ただし知名度が高く発行済み株式数も多い場合には、第二部を経ることなく第一部へ上場されることもあります。
証券取引所の役割
証券取引所は、証券を公正な価格で形成し、円滑に流通するため証券市場を支える公共的性格の強い機関です。
投資家が安心して取引できるように、一定のルールに従って受給を一か所に集中させ、流通市場が機能する運営を行っています。
多様な投資判断と需給を反映し、形成された公正な価格を速やかに公表することも、証券取引所の重要な役割といえるでしょう。
証券取引所の業務内容
証券取引所の業務の1つとして、上場を希望する会社の成長性や安定性を審査することが挙げられます。
株主にとって重要な情報を正確・迅速に公表できるかなども審査に含まれます。
多くの条件をクリアすることで、株式上場が認められ、証券取引所で売買できるようになります。