コンプライアンスとは、直訳すると「法令遵守」を言う意味になります。企業においてこのコンプライアンスの遵守がとても重要で社内規定やマニュアル、企業理念、社会貢献の遵守等に関係してきます。コンプライアンスはただ単に最低限の法律を守っていればよいというものではありません。違法ギリギリの経営を行っていると、いつか会社の信頼を失う事にもなり兼ねません。
コンプライアンスとは、法に触れないからよいという考えではなく常識的に考えてどうあるべきかを考えなければいけないのです。
【コンプライアンスの範囲】
コンプライアンスが遵守する範囲は明確な物はありません。各企業が法令・社内規定・マニュアル・企業理念などの範囲で自発的に取り組んでいくものなのです。
ですから企業によってその取り組み方や度合いも様々で、最低限のコンプライアンスをクリアしてればよいと考える企業から、クライアントやお客様から最高の信頼を得たいと思い積極的に取り組む企業もあります。
企業を大きくする為や信頼を得るためにはやはり法令遵守にとどまらず、企業理念や社会貢献まで範囲を広げ企業の一層の向上に努める必要があります。
【コンプライアンスにおいて企業が気を付けるべき事】
コンプライアンスで徹底しなくてはいけない事をいくつか挙げてみましょう。
1. 社員の行動基準を作成する事。
これが第1歩になるのですが、企業が守るべき法令や社内規則を明確にし、違反をした場合の処罰をわかりやすく明示する事で違反が起きないような意識改革を行います。
2. 相談しやすい環境を作る。
活発な意見交換の場や、コンプライアンスに関する報告相談がしやすい環境を作る事が大切です。社内で問題が発生した場合に公平公正に判断を下す事が出来る中立的な責任者も必要になります。
3. 社員研修を行う。
コンプライアンスを浸透させるための研修・教育を行います。
4. コンプライアンスの維持運用の為に、文書を最新版に保っておく事も重要です。また社内において、いつでも閲覧できるように見やすい場所に保管しておくことも重要でしょう。
5. モニタリングや内部監査を行う。
コンプライアンスがきちんと遵守されているか、継続的に検証する事も必要です。アンケートを定期的に行ったりすることでコンプライアンスが正常に機能しているか検証し、違反の防止に努める事が出来ます。
【まとめ】
社内での監査や、検収に限界がある場合は、専門家に監査を依頼する方法も有効です。
労働基準法などの法規範を中心とした労務が適切に遂行できているか社労士に監査を依頼する事を労務監査と言います。
サービス残業が多い、休日出勤が多いなど会社の規定に疑問がある場合は社労士に相談してみるといいでしょう。