中小企業の経営を「人材」という視点から考えてみる

企業を取巻く危険

会社を存続させるために中小企業の経営者は色々と手を尽くしますが、社内にある様々な課題のうち「人材の確保」について悩んでいる経営者は多い気がします。

今回は、この「人材」にまつわる3つの課題について考察してみたいと思います。

【優秀な人材は集めにくい】

優秀な学生ほど大都市・大企業への志向が強く、人口減少が続いている地方都市は優秀な人材の確保が難しいと言われています。
このように人材確保に困っている中小企業はできるだけコストをかけずに、求職者に自社をアピールできるよう工夫する必要が出てきます。
例えばインターネット、SNSなどのコミュニティーサイトを利用してコストをかけずに自社の宣伝をしたり、自社のPR動画などを作成して独自の採用ルートを構築するなどといったことは有効な手段になってくると考えられます。

【採用しても定着しない】

残業が多かったり、経営方針がころころ変わってしまっていては社員もついていけず、会社に定着するのは難しいと思います。
その背景には「顧客第一主義」、お客さんのためにすべてを尽くすという考え方が根強くあるためだとも考えられます。
例えば業務時間外に顧客からの要望が入ってしまった時に残業をして対応することが続いたりすると、社員のストレスは鬱積し職場定着の阻害要因になったりします。
ここで「顧客第一主義」から「社員第一主義」へ勇気をもって経営方針を転換できるかどうかが中小企業の明暗を分けることになるともいえます。

【そもそも慢性的に人員が足りない】

人員の絶対数が足りない場合には実際に求人を出すしかないですが、人がいてもカバーしあえる体制ができてなくて残業が多かったりする場合、会社の人材育成方針を改める必要があります。

例えば、製造業の技術を生かして働く部門で欠員が出た場合、事務職や営業職などから人材のコンバートができれば新しく人材をとらなくても、今ある社内の人手でなんとか穴埋めすることができます。

しかしこの場合、人材育成するときにどんな職種でも対応できるようにサポートする体制が整っていなくてはなりません。つまり人材育成の方針が専門性を突き詰めるのか、オールマイティに仕事をこなせるようにするのか明確にしておく必要があります。

【まとめ】

中小企業の経営者にとって「優秀な人材の確保」は常についてまわる課題と言えます。
また人材の確保ができても「技術の継承」が進まなかったり世代間のコミュニケーションがうまくいかず職場に定着しづらいといった点も課題として存在しているようです。
そのあたりをきちんと認識しうまくマネジメントできるよう参考にしてほしいと思います。