経営者には揺るぎない「知識」が必要だ

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揺るぎない「知識」とは何だか分かるだろうか。経営者にとって揺るぎないものは、まず情熱である。情熱=信念があれば、極端にいえばビジョンを達成したと考えてもいいほどの重要さがある。揺るぎないものがある前提のもと「知識」が船となり進行するのだ。

■経営者は知識のバランスが大切だ

他の人にないものが「揺るぎないもの」だとすれば、考え方はシンプルだ。自分だけのものであるから「実現」すれば成果は大きい。それだけに、それを実現するための「知識」が経営者には求められる。

経営者は、経営資源の3要素=「人、物、金」をコントロール(管理)していく力が必要だ。

これをコントロールするには、

・経営戦略・マーケティング(お客様に価値のある物や、サービスを提供する)
・人事・組織(社員の能力を育てることや、モチベーション(土気)を高める)
・会計・財務(数値を管理することで、利益を確保する)

の3分野の力がバランス良く必要となり、どれも「知識」が不可欠である。例えば、会計・財務でいえば「管理会計」であるが、加えて「損益計算書」や「貸借対照表」など財務分析の知識が必要だ。

経営というものは常に「お金」が絡んでくるのだから、経理が担当しているような知識を経営者は持っていなければならない。この知識を持っているかどうかで、会社の成長は決まる。

経営者であれば、広く物事を「見る目」がある方がいい。例えば、世界の経済状況や企業全体の会計情報を見ていく必要がある。既に知識を身に着けている経営者であれば、バッチリOKなのだが、そうでない経営者も多くいるはずだ。

そのような方は、学ぶ機会(セミナーや独学)を作るのがいい。結局、知識というものは有効に使われなけば、宝の持ち腐れである。そういう点で、経営者になってから財務や経理に関する知識を実践で学んでいくのは、良いことなのだ。

■船出には「揺るぎないもの」と「知識」が必須

以上の知識は、もちろん他人の手を借りることもできるのだが「経営者」であれば、必ず持っていた方がいい。だが、最悪足りない知識というものはあるものだから、それをカバーできる人材を確保することはいいかもしれない。

だが、はじめからそのつもりでいるのはやめることである。そんな「知識」よりも大切なのは「揺るぎないもの」であるのだから、知識が問題になるケースはないはずだ。

揺るぎないものがある経営者というのは、それに向けて舵をとるために、船(知識)を用意するものなのだ。他人から借りることのできないものが重要である。