少子化が進み、人があふれていた時代は終わったとも言える現代。企業では人材不足が深刻な問題となっています。今後、人口が減少するにともない現役世代である生産年齢(15歳~65歳)の人口の割合は減少していくと推測されています。中小企業では、すでに人材不足に悩む企業が70%を超えていると調査結果も出ています。
「優秀な人材を確保できない」「人材が育つ前に辞めてしまう」という悩みを抱えている
経営者も多く居るのではないでしょうか。
人材不足の中小企業の現状
企業で若年層の採用に関しては、人気で待遇のよい大手企業が優位とされており、中小企業では優秀な人材の採用が難しいのが現状です。
今後、大幅に人材の需要拡大が見込まれる「看護」「介護」「保育」といった福祉の分野や、特に入職者が減少傾向にある「建築」「建設」の分野をはじめ、各産業の分野においても人材不足の問題が深刻化しています。
また、最近のニュースなどで取り上げられているのが、コンビニ業界の人材不足問題です。経産省がコンビニ8社のフランチャイズ加盟店の約3万人のオーナーを対象にしたアンケー結果では、約6割のオーナーが「従業員が不足している」と回答しています。人件費の上昇などの問題とも重なり加盟店オーナーからは時間短縮の為、深夜や早朝の閉店を求める声が強まっています。
経営者に求められる雇用の管理と改善
人材不足に陥ると1人あたりの作業量が増えてしまい、作業効率が低下しさらに離職者が増えるといった悪循環がおこってしまいます。経営者は、そうなる前に人材確保と従業員の定着の為に対策を考えなくてはなりません。
優秀な人材確保のためには、求職者にたいして「魅力のある職場」であることが大切です。職場に魅力がなければ、求職者を採用することは難しく、採用した人材でも離職率が上がってしまい定着もしにくくなります。
「魅力のある職場づくり」を進めることで、採用と定着を向上させていくことが重要となります。実際に「魅力ある職場づくり」とは求職者からみて、「働きがい」「働きやすさ」を感じることのできる職場を作っていくことです。
実際に「働きがいがある職場」では、従業員が「自分は職場の中で期待されている」という充実感や「職場の中で役に立っている」達成感がでます。そうすればおのずと「働きやすい職場」になっていきます。
また「働きやすい職場」は従業員の意欲も高まり、定着率の向上にもつながり、会社の業績も上がってきます。
まとめ
新たな優秀な人材の獲得だけに焦点をあてるだけでなく、現在職場の原動力となっている従業員の定着も最大の課題となってきます。人材不足の現在、経営者にとって職場の環境作りは人材獲得と、良い人材育成に繋がるといえます。