経営管理に必要不可欠なリスクコントロールとは

経営者のリスク

リスクを制御することは経営する上で必ず必要

経営管理の領域にはリスクマネジメントがあります。リスクマネジメントは、リスクコントロールとリスクファイナシングに大きく分類することができます。そもそもリスクとは、現在だけでなく過去や未来の事象から将来損害が発生する可能性のことです。リスクコントロールにより、損害が発生することを防止して、もしも発生した場合には損害が拡大することを防止することが大切です。

 

 

リスク回避

リスクが発生することを避けることです。例えば外貨建取引を海外と行っている場合に発生する為替変動のリスクに対して、円建取引へと変更することで回避するということなどです。

 

ただしリスクを回避してしまうと、収益機会を失うということも忘れてはなりません。そして別の大きなリスクが発生する場合もあります。例えばこれまで生産ラインを2つ稼動していたけれど、需要が減少したので1つにすれば効率は上がるでしょう。ただ、生産ラインが損害により稼動できなくなってしまい生産が止まって売り上げが落ちるといったことなどです。

 

 

リスク移転

為替リスクに対して、リスク回避という方法ではなくリスク移転という方法もあります。例えば、為替予約を銀行と締結するという方法があります。為替予約は将来の取引レートを決定するため為替レートの変動により発生する差損益に対してリスクを回避できます。予約手数料の対価として、為替リスクは銀行が肩代わりするという方法ですので、リスク移転にあたります。

 

 

リスク受容

例えばリスクが発生したとしても、リスクの持つ影響力が小さいことからそれに伴う損害が低い場合にリスクを受容します。リスクを受容するとは、とくに対策を行わず業務を遂行する上での問題にならない許容範囲としてそのままにしておくということです。

 

 

リスク分散・結合

業務や資産を1つに集中させるのではなく、複数に分離分散させることでリスクの軽減を行うことがリスク分散です。例えば商品の保管場所を1か所から複数へと分散させるなどです。1か所で保管していた場合に火災などが発生すれば、一度にたくさんの商品が損害を受けます。複数で保管しておけば損害を受ける商品数を少なくできます。ただし保管場所が増えるということは、同時に損害が発生する可能性も増えるということです。

 

そしてリスク単位を増やすことでリスクへの予知能力を増やすことがリスク結合です。例え自動車保険に加入しないタクシー会社などがその例です。保険に加入しない理由は、複数の自動車を保有しているため、情報をたくさん保有できることから損害額の予想がある程度まで可能だからです。

 

 

リスクを効率的にコントロールするために

起こりうるリスクに対応するために、先に述べた手法で戦略を行いましょう。このリスクコントロールに併せて、リスクファイナシングを実践することで損害を防止や損害の被害を抑えることを可能にします。