企業の経営者であれば、今のコストのままでよいのか迷うこともあるでしょう。しかし、とりあえず目につくコストを単に削減していけばよいわけではなく、業務を改善・改革できるコスト削減が必要です。
そこで、経営に必要なコスト削減の施策を立てる時のポイントを紹介していきます。
ポイント1：コスト削減は中長期的に実施する
コスト削減について、何か明確な具体策を示すことができる企業はそれほど多くありません。
まずは従業員に対して残業をできるだけ減らすように伝えること、コピー用紙の裏面を再利用することやカラー印刷を控えること、事務所の節電などは、多くの企業で行われているコスト削減の例です。
しかし、近視眼的にコストを削減するのではなく、数年や10年後を見据えた上で、事業計画の立案も加味しながら中長期的にコスト削減を計画的に行わなければ意味がありません。
ポイント2：具体的な目標に向けて従業員が取り組める体制を作る
例えば、どのコストをいつまでにどのくらい削減するかといった、具体的な目標を決めておくことが必要です。ゴールを設定した上で、具体的な評価指標も決め、その目標に向かって継続したモニタリングを行う体制を構築しておきましょう。
経営者や管理職者は率先して、すべての従業員がコスト削減について意識を高めることができるように教育していくことも必要です。
コスト削減を推進するチームなどを設置して、権限を付与した上で従業員が主導できる改革を進めていくのもよいと考えられます。
ポイント3：コストの種類を把握した上で重要度を選別する
企業を経営する上で、実際、どのようなコストが必要か正確に把握できているでしょうか。経営者や各部署の責任者、リーダーなど、しっかりとコストの内訳について具体的に把握しておくようにしてください。
コストの種類によって、目的や重要度は異なります。そのため、削減する目標も違ってくるでしょう。
どこから着手していけばよいのか、事業に対するインパクトや効果と照らし合わせながら、投資対効果の低いコストから削減に取り組んでいくようにします。
コスト削減が影響して売上が減少しないような取り組みが必要
コスト削減を実行することは、従業員を疲弊させてしまうリスクも伴います。従業員の負荷が増えてしまうことや、仕事の効率が低下することもあるかもしれません。
そうなると、従業員のモチベーションは低下してしまい、生産性にも影響を及ぼして売上減少に繋がる可能性もあります。そのため、従業員のどの程度の負荷が掛かるのかを事前に想定し、前向きなコスト削減策を導き出していくことが重要です。さらに、顧客の利益や価値を喪失するようなコスト削減も望ましくありません。
社内外に目を向けながら、なぜ必要なのか、それによってどのような効果が生まれるのかなど、理解してもらえるようなコスト削減策を検討していきましょう。
