心筋梗塞とは?
心臓の周辺を通る冠動脈血管が詰まることで心筋細胞が壊死してしまう病気が心筋梗塞です。冠動脈を詰まらせる原因は、血管に脂肪の塊や血栓ができることで血流が悪くなる動脈硬化などで、狭心症を引き起こし、完全に詰まれば心筋が虚血状態になり、細胞が壊死します。特に加齢とともに進行すると言われている動脈硬化の人は注意が必要ですが、40代の男性はそのリスクが高いと言われています。
心筋梗塞の原因
心筋梗塞の原因になるのは動脈硬化ですが、脂肪の多い食事、高血圧、肥満、喫煙、ストレス、運動不足など様々なことが要因となって起こります。近年では食の欧米化が進み、これまでは老化現象の1つといわれていたものが若い世代でも起きています。
また、心筋梗塞になったことがある人が家族にいる場合には、家族性高コレステロール血症という遺伝性のものになる可能性もあるため注意が必要です。
心筋梗塞の前触れと思われる症状
自分が心筋梗塞を発症したのかを把握することは難しいのですが、初期症状に代表的なものがあるため次のような症状が現れた場合には医療機関などを積極的に受診して予防に努めるようにしましょう。
・呼吸困難
・吐き気や嘔
・冷や汗
・前胸部、背中の痛み
・左手の小指や左肩・腕の痛み
・喉の詰まりや奥歯の痛み
・貧血
心筋梗塞の前兆となる狭心症の症状
心筋梗塞が起きたけれど助かった方の多くに見られた兆候として狭心症の症状があります。狭心症とは、心臓に血液を送る冠状動脈の血流が悪くなり心臓に一時的に血量が不足して起こる病気です。胸全体が絞めつけられるような痛みに襲われたり、圧迫感を感じることもあります。その狭心症の中でも不安定狭心症は心筋梗塞の前触れとも言える症状で、発症した2週間以内に心筋梗塞が起きる可能性が極めて高いといわれています。
不安定狭心症の特徴
狭心症の症状が、運動した時だけでなく安静にしている時にも起き、安静時でも5分以上症状が続き、持続時間もどんどん長くなるなどの症状が見られたらかなり要注意です。
実際に心筋梗塞が起きた時の症状
もう前触れではなく、心筋梗塞が起きた時には次のような症状が出ます。狭心症の際に出る症状と似ており、この症状が進行すると心筋梗塞が起きるという場合の症状です。
・心不全やショックなどの兆候、強い息切れなどがある
・30分以上継続して胸に強い痛みや圧迫感を感じる
・過剰に冷や汗が出て息苦しく呼吸困難が起きる
このような症状が現れたら早急に医療機関を受診しましょう。心筋梗塞は突発性で起こることが多く、約半数の人は前兆を感じず発症します。これは前触れとして心筋梗塞とかけ離れた症状も現れるなどで何も関連性がないと思ってしまうからです。いつもと違う、おかしいという状況の時には迅速に対応することが予防に繋がります。