よく混同される「経営」と「運営」の違い

経営者のリスク

経営と運営、よく耳にする言葉ですが、果たしてしっかりと意味を把握できているのでしょうか。ここではもう一度経営とは何か、運営とはどの様なものであるかを整理してみたいと思います。

経営と運営

起業がすでに終わり今現在事業を行っていらっしゃる方、またこれから起業をなさろうとしている方も、しっかりとした経営と運営を行っていかなければなりませんが、まずこの経営と運営という言葉の意味をしっかりと把握している事が重要です。

経営とは

言葉の意味から見てみますと、「経営とは事業の目的を達成するために、継続的かつ計画的に事業を計画し管理・運営する事」となっています。一般的にこの経営とは、事業を行う事により収益を上げる事が目的になってきます。

運営とは

経営に対して運営とは、「企業や団体の機能を、最も大きく効率よく発揮させることができるように組織を動かす事」であり、運営は経営とは違い収益を得る事が目的ではないのです。

企業の目的と経営者

この経営と運営における責任を負うものを、経営者と呼びます。経営者はその全ての経営責任を負います。経営責任とは、万が一会社に不測の事態が起こった場合などはその最終的な責任を負う事であります。

また経営者とは、「社員・取引先・顧客・株主・そのほかにも自社と関係のある他社」のために、確実で健全に会社を運営することの責任も負う事になります。

経営者の目的はすなわち、企業の目的という事になります。ここで言う企業の目的とは、上記で述べたように経営と運営という事なって来るのです。企業であるなら、業績を向上させ収益を上げ続けるという事が大前提であり、その為には企業内での円滑な業務を遂行できるための運営というものが必要になって来るのです。

この様に経営と運営は違うものではあるのですが、しっかりと運営されない所には健全な経営は成り立たないという事が言えるのではないでしょうか。そのために経営者は常に多くの判断と決断が要求されるのです。経営者が経営方針・運営方針を誤れば、それは企業の存続といった事にまで直結して影響が出てくる事になります。この事は企業の規模に関わらず、経営者に課せられた職務と言えますし、職責です。

安定した企業運営により経営されている企業というものは、あらゆる観点からみて、優れた経営者に率いられていると言えると思います。

まとめ

正常で順調な業績を上げ続けている企業は、すなわち問題がなくスムーズな運営がなされていて、その結果安定した経営の上に成り立っているという企業であるという事が言えるはずです。その成果は、安定した業績から得た十分な収益という形で表れてくるものです。
信頼ができ尊敬も集める経営者に率いられた企業は、自社の社員や家族の生活の安定のみならず大きくは社会への貢献にも役立つものでしょう。