お酒の抜ける時間は、翌日のことを考える人には知っておきたい知識だ。とくに日頃から飲みの席が多い方は、自己管理するために把握しておくのがいい。今回は、お酒の抜ける時間をさまざまな観点から探っていく。
■お酒の抜ける時間とは?
個人差はあるのだが、基本的に体重1kgあたり1時間に0.1gの純アルコールが分解できるといわれており、下記の計算式が目安となる。
①1時間に分解できる純アルコール量=「体重×0.1」
②アルコール分解に必要な時間=「実際に飲んだ純アルコール量÷①」
以上の計算には、お酒のアルコール含有量(g)が分からなければならないため、お酒ごとのアルコール含有量を把握するといい。
・ビール(500ml)=純アルコール含有量「20g」
・清酒(180ml)=純アルコール含有量「21.6g」
・ウイスキー(60ml)=純アルコール含有量「20.6g」
・焼酎(180ml)=純アルコール含有量「50.4g」
・ワイン(120ml)=純アルコール含有量「11.5g」
例えば、体重60kgの人だとすれば1時間に6gの純アルコールを処理することが可能だ。このことから、ビール1本(500ml)のアルコールが抜ける時間は4時間程度というのが分かる。
もちろん分量より多くお酒を飲んだ場合は、当然アルコール量が増えるため注意する必要がある。
■さまざまな条件で酔いは変化する
純アルコール量と体重が分かれば「お酒の抜ける時間」がおおよそ導き出せることが分かった。確かに1時間で分解できる純アルコール量は、体重×0.1ではあるのだが個人差がある。
あるデータを見ると、人によっては6g~11gと大きな開きがあり、体重だけでは分からないものなのだ。また、飲んだときの体調によっても酔い方は左右され、お酒の抜ける時間も影響があるといわれている。
例えば、以前はお酒2本飲んでも酔ったと感じなかったお酒が、別の日に飲んでみるとお酒1本で酔ってしまった経験はないだろうか。これは、その日の体調やお酒の種類、料理、誰と飲んだかなど、さまざまな条件が組み合って「酔い」に影響する。
お酒の抜ける時間を明確に考えると、計算式では分からず「自身の体調と照らし合わせて考える」必要があるのだ。
■まとめ
お酒の抜ける時間は大まかに計算式で出すことはできるのだが、頼り過ぎてしまうと翌日もアルコールが残っている状態なのに、クルマなどを運転してしまうことになりかねない。何事もざっくりとした根拠のないことは過信せず、飲んだら次の日は運転しないなどの自己管理をすることが大切だ。