企業は日々様々なリスクを抱えています。今どんなに順調に業績を伸ばしている企業でもいつリスクに侵され甚大な損失を抱える事になるかは誰にも予想できません。ですから経営者はリスクが突発的に起こる事、被害が甚大になる可能性がある事を十分に理解しておかなくてはなりません。リスクにはどのようなものがあるか分類してみてみましょう。
【企業が抱えるリスク】
リスクは大きくわけて以下のような5つに分類されます。
(1、財産損失のリスク)
火災、爆発、地震、風災害、盗難などによって企業が財産を損失するリスクを言います。
(2、収入減少のリスク)
企業の売り上げや収益が減少するリスクで取引先の倒産などがこれにあたります。
(3、賠償責任のリスク)
企業が株主や従業員消費者から賠償責任を問われるリスクの事で自社製品で消費者が体調不良や皮膚炎などを起こした場合などがこれにあたります。また役員賠償責任を問われて訴訟になるケースもあります。
(4、人的損失のリスク)
経営者、重役、その他の従業員の死亡、事故、疾病などによって今までのような経営が行えなくなるリスクを言います。
(5、ビジネスリスク)
新製品開発や海外進出などに対する営業戦略上のリスクを言います。また株式投資や商品取引、為替相場などの資産運用上のリスクを指します。
【危機管理の甘さが招くもの】
しかしこのような多様なリスクに対してしっかりと管理を行っている会社ばかりではありません。中には安全に対する意識が低く、運用や経営に関しても無頓着でそれを軽視していたり、リスクに対する予見や分析がされていない企業も多く存在するのです。このような甘い危機管理を行っている会社は何かトラブルが発生しても迅速に対応する事ができず企業の存在自体も危なくなってしまう事があります。
【リスク管理の大切さ】
このような危機に直面した場合にもすぐに対応できるように企業は日ごろから対策を取り、従業員も企業が抱えるリスクに対して意識管理をすることが重要になってきます。このようなリスクに対する管理を「リスクマネジメント」と言います。リスクマネジメントの意味は企業経営において発生するリスクを最小限に抑え適切な処理を行い損失や損害を最小限に食い止めるようにコントロールすることを言います。
【まとめ】
リスクにはどのような種類があるのか分かったと思います。まずは自社のリスクを正しく知る事から始めそれに基づいて危機管理マニュアルを作成してみましょう。企業の存続、成長の為にはリスク回避や発生した被害を最小限に抑える為の迅速な意思決定とそれを適切に対応する為の整備が必用不可欠になります。